「仕事始め」と「仕事初め」、見た目も響きもよく似ていますが、どっちを使うのが正しいの?
と悩んだこと、ありませんか?実はこの2つ、意味や使い方にちょっとした違いがあるんですよね。
この記事では、「始め」と「初め」の違いをわかりやすくご紹介しながら、間違えて使ってしまう人が多い理由についても掘り下げていきます。
そして、年始に官公庁などで行われる「御用始め」との違いも、具体例を交えてしっかり整理してみましょう。
言葉って、ちょっとした違いがあるだけで印象が変わったりしますよね。
だからこそ、正しく理解しておけば、ビジネス文書や年賀メールを書くときにも自信を持って使えるようになります。
「あれ、どっちが正しいんだっけ?」と迷ったときのために、知っておいて損はないポイントをまとめましたので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
本当はどっち?「仕事始め」と「仕事初め」の正しい使い方
お正月休みが明けて、最初に会社やお店に出勤するタイミングでよく耳にするのが「仕事始め」という言葉ですよね。
でも中には「仕事初め」って書いている人もいて、どちらが正しいのか迷った経験、ありませんか?
結論から言うと、正しいのは「仕事始め」のほうなんです。
では、なぜ「仕事始め」が正解なのか、その理由をわかりやすく解説していきますね。
仕事始め
まず、「仕事始め」とは年明けに最初の仕事に取りかかることを意味していて、いわば“新年の仕事スタート”といったニュアンスになります。
地域によっては1月2日が仕事始めになることもありますが、現在では多くの企業や商業施設が1月4日前後から営業を始めるのが一般的ですよね。
ここで知っておきたいのが、「始め」と「初め」の使い分けについてです。
「始め」と「初め」の使い分け
- 「始め」→物事の開始という“動き”にフォーカスした表現で、「start(スタート)」に近いイメージがあります。
- 「初め」→「first(ファースト)」のように、“順番としての最初”を表す言葉なんですよね。
たとえば「書き初め」や「初夢」などは「その年の一番最初にやる行為や出来事」という意味で、「初め」を使うのが自然です。
でも「仕事を始める」という“行動そのもの”を指すなら、やっぱり「始め」のほうがしっくりきますよね。
だからこそ、「仕事の再開」を意味する言葉としては「仕事始め」が正しいというわけです。
ビジネスメールや社内のお知らせなど、少しかしこまった場面でこういった言葉を使うときこそ、正しい表記を選ぶことが大切ですよね。
ほんの一文字の違いですが、使い方を間違えると印象を損ねてしまうこともあります。
言葉の細かい違いってつい見落としがちですが、ちょっとした知識で表現の精度もアップするので、ぜひ覚えておきたいポイントです。
どうして「仕事初め」と書く人がいるの?
お正月休みが終わって仕事再開の案内メールなどに「仕事初めは1月4日からです」といった表現を見かけること、ありますよね。
でも実は「仕事始め」と書くのが正しいってご存じでしたか?
とはいえ完全に間違いというわけでもなくて、現実には「仕事初め」と表記する人もかなり多いんです。
あるアンケートでは、「仕事始め」を使う人が約77%、「仕事初め」を使う人が約23%という結果が出ています。
つまり、4人に1人くらいは「初め」のほうを選んでいることになりますよね。
じゃあ、なぜ「初め」のほうが選ばれてしまうのか。そこには、変換機能の影響が関係していると言われています。
たとえば、スマホやパソコンで「しごとはじめ」と入力すると、「始め」と「初め」の両方が変換候補に出てきますよね。
普段から自分の使い慣れた端末なら正しく選べても、たとえば職場の共有パソコンなど慣れていない環境では、うっかり違う方を選んでしまうこともあるんです。
さらに言うと、お正月には「初日の出」「初詣」「初夢」など、「初」のつく言葉がたくさん登場しますよね。
こうした“お正月っぽい”雰囲気に引っ張られて「仕事初め」と表記するのが自然に思えてしまう、というのも理由の一つなんだと思います。
でも、ここで一度立ち止まって見直してみたいのが「始め」と「初め」の意味の違いなんですよね。
「始め」は“物事を始める行為”を表すのに対し、「初め」は“順番として一番最初の出来事”に使われます。つ
まり、「仕事を始める日」という意味合いでは、「仕事始め」が正しいというわけです。
たった一文字の違いではありますが、意味が微妙に変わってくるので、特にビジネスシーンでは気をつけたいところですよね。
相手にきちんと伝わる表現を選ぶことって、信頼感にもつながる大切な要素なんです。
「御用始め」と「仕事始め」ってどう違うの?
お正月明け、ニュースやメールなどで「仕事始め」という言葉をよく見かけますよね。
新年の初出勤や、年明けに最初の業務をスタートする日を表す言葉として、すっかりおなじみになっています。
でも、それと似たような言葉で「御用始め」という表現を耳にしたことはありませんか?
なんとなく意味は似ていそうだけど、実はちゃんとした違いがあるんです。
御用始めとは
「御用始め」は、もともと官公庁や役所など、いわゆる“お役所仕事”が年始にスタートする日のことを指します。
ニュース番組で「本日は霞が関で御用始めが行われました」といった報道を見たことがある人もいるのではないでしょうか。
「御用」という言葉自体が、もともと“公務”を意味していたんですよね。
時代劇で「御用だ、御用だ!」なんてセリフ、聞いたことありませんか?
あの「御用」も、まさに公の用事という意味なんです。
「仕事始め」とは
それに対して、「仕事始め」はもっと広い範囲で使われる表現で、一般企業や民間の職場などでも新年最初の営業日や出勤日を指して使われます。
今ではこちらのほうがなじみ深いという方が多いかもしれませんね。
ちなみに「御用始め」という言葉が公的に使われるようになったのは明治時代。
国家公務員の休日制度が整備されたころから定着しはじめました。
かつては民間でもこの言い方が使われていたんですが、「ちょっと固い感じがする」とか「役所っぽい印象がある」という理由から、次第に「仕事始め」「仕事納め」が主流になっていったんです。
それでも、現在でも一部の官庁や行政機関では「御用始め」が使われていたりして、古い言い回しが残っている場面もありますよね。そういった表現が今も使われているのを見ると、なんだか歴史を感じます。
ちなみに、証券業界ではまた少し違った表現が使われていて、年末最後の取引日は「大納会」、年明け最初は「大発会」と呼ばれています。
これもいわばその業界ならではの「仕事納め」「仕事始め」と言えるかもしれません。
それから、「仕事始め」と「仕事初め」のどちらが正しいのか悩む人もいますが、どちらも「新年の最初の業務」を指すという点では意味に大きな差はありません。
ただ、動きや行為に重点を置くなら「始め」のほうがより自然な表現ですよね。
こういう言葉の違いを知っておくと年始の挨拶メールや公式な文書でも迷わずに書けるようになりますし、ちょっとした言葉づかいにも自信が持てるようになりますよ。
まとめ!「仕事始め」と「仕事初め」って何が違うの?「御用始め」との関係もあわせて解説
お正月が明けて最初の出勤日には「仕事始め」という言葉をよく使いますよね。
「今年も今日から仕事だなぁ」と感じる瞬間でもあります。
この「仕事始め」という表現には、新年の業務が“始動する”という意味が込められていて、英語で言えば「start」が近いニュアンスになります。
さて、この「仕事始め」と似た言葉に「御用始め」というものもあります。
こちらは主に官庁や役所など、公的機関が新年最初に業務を開始する日に使われる表現なんですよね。
ニュースなどで「本日、各省庁で御用始めが行われました」といった報道を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
実は、「仕事始め」と「御用始め」はそれぞれ対応する言葉があって、年末の業務を締めくくる「仕事納め」や「御用納め」と対になっています。
使われる場面としては、公務員関係では「御用始め」、一般企業では「仕事始め」が主流です。
でも、実際には両者が混在して使われることもあって、少し混乱しがちですよね。
そしてときどき見かけるのが、「仕事初め」という表記。これ、使っている人もいますが、実は「厳密には正しくない」とされることもあるんです。
「初め」という漢字は、「初夢」や「初詣」のように、“最初の出来事”を示す場合に用いられます。
一方で、「仕事を始める」といった動作的な意味には「始め」のほうが適しているんですよね。
もちろん言葉の使い方は時代とともに変わっていくものですが、現状では「仕事始め」のほうが正確で、ビジネスシーンにもふさわしいとされています。
特に年始の挨拶文やビジネスメールでは、こうした言葉選びが相手に与える印象にも関わってきますよね。
たった一文字の違いとはいえ、意味が変わってしまうこともあるので、丁寧に使い分ける意識が大切です。