「初夏」という言葉を聞くと木々がいっせいに緑をまといどこからともなく爽やかな風が吹いてくる…そんな季節のイメージが浮かびますよね。
でも、「じゃあ初夏って具体的にいつから？」と聞かれると、ちょっと迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
普段なんとなく使っている“季節を表す言葉”って、実は昔の暮らしや自然との関わりの中で生まれたものなんです。
昔の人たちは、今のように天気予報やアプリに頼ることができなかったので、太陽の動きや自然のサインを手がかりに季節の移ろいを感じ取っていたんですよね。
そんな中で、「初夏」も季節を見極めるための大切な節目として使われていたわけです。
では、現代の私たちにとって「初夏」はいつ頃を指すのでしょうか？
また、手紙などで目にする「初夏の候」という言葉にはどんな意味があるのか、気になりますよね。
そしてよく似た言葉「立夏」との違いも押さえておきたいところ。
この記事ではそんな疑問を解消しながら、初夏の時期の目安、季節の花や味わっておきたい旬の食べ物までまるっとご紹介していきます。
「なるほど！」と思える季節の豆知識、ぜひチェックしてみてくださいね。
初夏っていつのこと？始まりと終わりの目安を見てみよう！
「初夏」と聞くと、ちょうど夏の始まりを感じる、あのさわやかな季節を思い浮かべますよね。
でも、「具体的に何月から何月までが初夏なの？」と聞かれると、ちょっと自信がない…という方も多いのではないでしょうか。
実はこの「初夏」という言葉、単なる雰囲気だけでなく古くから使われてきた暦の区分とも深く結びついているんです。
昔の暦（旧暦）では1年を春夏秋冬の4つの季節に分け、さらにそれぞれを3か月ずつ「初・仲・晩」で細かく分類していました。
具体的には、以下のようなイメージです。
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【春】早春（1月）、仲春（2月）、晩春（3月）
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【夏】初夏（4月）、仲夏（5月）、晩夏（6月）
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【秋】初秋（7月）、仲秋（8月）、晩秋（9月）
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【冬】初冬（10月）、仲冬（11月）、晩冬（12月）
ここでの「1月」は旧暦の1月なので、現代の暦（新暦）でいうとおよそ2月にあたります。
ということは、旧暦の4月にあたる「初夏」は、新暦ではだいたい5月にあたるというわけなんですよね。
さらに、季節の移ろいをさらに細かく区切った「二十四節気」という考え方では「立夏」（5月上旬ごろ）から「芒種（ぼうしゅ）」（6月上旬ごろ）までを“初夏”としています。
こうしたことから現代でいう「初夏」はおおむね5月初旬から6月初旬ごろまでを指すと考えるのが一般的なんですね。
自然のリズムに合わせた昔ながらの暦の知恵って、今の暮らしでも意外と参考になることが多いですよね。
※参考：国立天文台 暦計算室「暦要項（2022年版）」
https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/yoko/2022/rekiyou222.html
立夏と初夏ってどう違うの？関係性をやさしく解説します
「立夏」や「初夏」という言葉を聞くと、どちらも“夏の始まり”を連想しますよね。
でも、いざその違いを聞かれると、ちょっとあいまいかも…という方も多いのではないでしょうか。
実はこの2つ、どちらも同じ時期を表しているようで、実際にはちゃんと使い分けがあるんです。
「立夏」
まず「立夏」とは二十四節気のひとつで、「暦の上で夏が始まる日」を意味します。
太陽の通り道である黄道の位置がちょうど45度になるタイミングが「立夏」とされていて、毎年だいたい5月5日ごろにあたります。
そして「立夏」は1日だけのことを指すと思われがちですが実はそこから次の節気である「小満（しょうまん）」までの期間、つまり5月5日頃から5月20日頃までを含めて「立夏」と呼ぶこともあるんですよ。
「初夏」
一方で「初夏」というのは、もう少し広い範囲を指していて、立夏から芒種（ぼうしゅ）までの時期、つまりおおよそ5月上旬から6月上旬までが該当します。
簡単にまとめると、「立夏」は“夏が始まった日やその直後の期間”で「初夏」はその頃の爽やかな季節全体を表しているということなんですね。
「初夏の候」ってどんな意味？使い方やタイミングを紹介
5月に入ると、空気がすがすがしくなってきて、「ああ、もう初夏なんだな」と感じる日が増えてきますよね。
そんな季節感を文章で表すときにぴったりなのが、「初夏の候」というフレーズです。
この言い回し、日常会話ではあまり聞かないかもしれませんが、ビジネスメールやお礼状など、フォーマルな文書でよく使われているんですよ。
たとえば、友人に送るカジュアルな手紙なら「最近は初夏らしい陽気ですね」といった表現で十分ですが、会社の上司や取引先、先生といった目上の方に向けて書くときには、冒頭に「初夏の候」と書くことで、丁寧で好印象な文章になります。
ちなみに「候（こう）」というのは、「○○の季節になりました」という意味を持つ漢語表現なので、「初夏の候」で「初夏を迎えました」といった意味合いになるんです。
この表現を使うタイミングとしては先ほどの説明にもあったとおり、5月上旬から6月上旬くらいまでがちょうどいい時期。
これを過ぎると、次の季節にふさわしい挨拶に切り替えたほうがいいですね。
「初夏の候」を使った文例
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初夏の候、貴社ますますご発展のこととお慶び申し上げます。
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初夏の候、皆様におかれましてはご健勝にてお過ごしのことと存じます。
こんなふうに使えば、かしこまった印象を与えつつも、季節感のある心のこもった挨拶になりますよね。
時候の挨拶は少し難しそうに見えるかもしれませんが、季節の流れを言葉で感じられる素敵な表現です。
ぜひこの時期ならではの「初夏の候」、うまく活用してみてくださいね。
初夏に行われる日本ならではの行事って？
5月上旬から6月初旬にかけての季節は「初夏」と呼ばれ、気候も心地よく過ごしやすい時期ですよね。
この時期には、季節の節目として古くから続く伝統行事がいくつも行われていて、今でも暮らしの中にしっかり根付いています。
特にゴールデンウィークの時期と重なることが多いため、この連休中に行われるイベントも初夏の風習として定番になっているんですよ。
なかでも代表的なのが、5月5日の「こどもの日」にあたる「端午の節句」。
鯉のぼりを空に泳がせたり、兜や武者人形を飾ったりして、男の子の成長を願う風習が全国で行われていますよね。
「菖蒲（しょうぶ）」
この日には、「菖蒲（しょうぶ）」を使った健康祈願の風習も欠かせません。
たとえば、菖蒲湯に入って厄を払うという習慣は今でも多くの家庭で親しまれていますし、菖蒲を漬けたお酒を飲むことで無病息災を願うといった古くからの風習もあるんです。
ちなみに「菖蒲」という言葉には「勝負」や「尚武（しょうぶ）」という縁起の良い意味が込められていて、特に武士の時代には、力強さや武運を象徴する植物として大切にされていたんですよ。
柏餅（かしわもち）
それから、柏餅（かしわもち）もこの時期の風物詩のひとつですよね。
柏の葉は、新芽が出るまで古い葉が落ちないという特徴があるため、「家系が絶えない＝子孫繁栄」といった意味が込められた縁起物として食べられてきたんです。
もうひとつ忘れてはいけないのが、粽（ちまき）を食べる風習。
これは、中国の古い故事に由来するものですが、日本でも「忠義を尽くす心」や「正直に生きる大切さ」を子どもたちに伝える象徴として親しまれています。
こうした初夏の行事には、自然の恵みに感謝し、家族の健康や子どもの健やかな成長を願う気持ちがたっぷり詰まっていますよね。
行事の背景を知ることで、季節の過ごし方にもまたひと味違った深みが感じられるようになるかもしれません。
初夏を満喫！この時期ならではの行事やイベントを楽しもう
新緑がきらめく5月から6月初旬にかけては、まさに「初夏」のベストシーズン。
空気もさわやかで外出にぴったりの時期ですよね。この時期には、全国各地で季節を感じられるイベントが盛んに行われています。
今回は、そんな初夏の風物詩をいくつかご紹介していきます！
灯籠流し（とうろうながし）
川面に小さな灯籠を浮かべ、静かに流れていく「灯籠流し」は、幻想的な風景として知られていますよね。
お盆の時期に行われる印象が強いこの行事ですが、地域によっては6月のはじめごろに行われることもあるんです。
特に日程が厳密に決まっていない地域も多く、地元の伝統や習慣によって時期が異なるのが特徴。
そういった意味では、初夏の行事として親しまれている場所もあるんですよ。
母の日
5月の第2日曜日といえば、「母の日」ですね。
毎年、この時期になると「お母さんにありがとうを伝えよう」という雰囲気が街中にあふれています。
百貨店やショッピングモールでは、母の日用のギフトや特設コーナーが登場したり、地域によってはイベントも開催されたりと、にぎわいを見せるシーズン。
カーネーションに囲まれた光景は、まさに初夏のあたたかな風物詩といえますよね。
華蔵寺公園 花まつり（群馬県・伊勢崎市）
群馬県伊勢崎市にある華蔵寺（けぞうじ）公園では、毎年春から初夏にかけて「花まつり」が開かれています。
期間は4月上旬から5月下旬ごろまでと長く、チューリップやつつじ、ぼたんなど季節の花々をたっぷり楽しめるのが魅力です。
園内には遊園地も併設されているので、家族連れにもぴったり。
お花とアトラクション、両方楽しめるのがうれしいですよね。
根津神社 つつじまつり（東京都・文京区）
東京・文京区にある根津神社では、毎年「つつじまつり」が開催されます。
境内のつつじ苑では、なんと約100種類・3,000株以上ものつつじが一斉に咲き誇るんですよ。
見頃は4月中旬から5月初旬にかけて。
色とりどりの花が境内を彩り、初夏の訪れを感じさせてくれます。
写真映えも抜群なので、カメラ片手に訪れるのもおすすめです。
みやまの里 ふじまつり（和歌山県）
和歌山県で開催されるみやまの里 ふじまつりも、初夏の人気イベントのひとつ。
見どころはなんといっても、藤棚のトンネル。咲き誇る薄紫の花々が頭上を覆い、幻想的な空間が広がります。
例年は4月中旬から5月上旬に開催されていて、歩くだけでも癒されると評判。毎年楽しみにしているリピーターも多いイベントなんですよ。
このように、初夏の時期には自然を感じられるイベントが各地で開催されています。
花を見に出かけたり、大切な人と過ごしたり、季節を味わうひとときをぜひ楽しんでみてくださいね。
季節の味を楽しもう！初夏におすすめの旬の食材たち
新緑が目にまぶしいこの季節、スーパーの店頭にも旬の野菜や魚がたくさん並び始めますよね。
初夏といわれる5月〜6月ごろは、まさに自然の恵みが豊富なタイミング。
今回は、この時期にぜひ食べたい旬の食材をご紹介していきます。
毎日の食事に季節感を取り入れて、初夏をもっと楽しんでみませんか？
アスパラガス
春から初夏にかけて出回るアスパラガスは、今がまさに食べごろ。4月〜6月にかけては特に甘みが強くて、シャキッとした食感が魅力ですよね。
グリルやサラダにしても美味しいですし、バター炒めなどのシンプルな調理法でも素材の味がしっかり引き立ちます。
ニラ
疲れが出やすい時期にぴったりなのが、スタミナ野菜の代表・ニラ。旬は3月〜5月ごろで、栄養価が高く、特にビタミン類や鉄分が豊富なんですよ。
炒め物やスープ、餃子の具としてもおなじみですよね。
椎茸
通年手に入る印象のある椎茸ですが、実は春（3〜5月）と秋（9〜11月）に旬が2回あるんです。
春に収穫される椎茸は肉厚で香りが良く、焼くだけでも満足感たっぷり。天ぷらや煮物にもよく合いますよね。
グリーンピース
初夏らしい彩りを添えてくれるのがグリーンピース。旬は4月〜6月で、さや付きのものを自分でむいて調理すれば、冷凍のものとはひと味違うおいしさを実感できますよね。
豆ごはんや卵とじスープにすると、食卓が一気に華やかになります。
しらす
見た目もかわいらしいしらすは、3月〜5月と9月〜10月が旬。
春の漁解禁後は生しらすや釜揚げしらすが新鮮な状態で出回り始めます。
アツアツのごはんにのせて食べると、それだけで季節を感じられますよね。
アジ（鯵）
私たちの食卓ではすっかりおなじみの魚、アジも5月〜7月に旬を迎えます。
脂がしっかりのって、お刺身はもちろん、南蛮漬けやフライにもぴったり。
手軽に調理できるので、家庭料理には欠かせない存在ですよね。
キウイフルーツ
実はキウイって、どの国のものかによって旬が違うって知っていましたか？
国産は冬〜春にかけて楽しめますが、ニュージーランド産は春〜初夏が最盛期。
この時期はビタミンCが不足しがちなので、さっぱりした味わいのキウイで手軽に補給できるのが嬉しいですよね。
グレープフルーツ
グレープフルーツは4月〜5月にかけてが旬。独特の酸味とほろ苦さが特徴で、食後のデザートや朝のフルーツにもぴったりですよね。
ジュースにしても爽やかで、これからの暑さに備えるのにもおすすめです。
初夏の景色を彩る花たち！5月〜6月に見頃を迎えるおすすめの花をご紹介！
暖かくて過ごしやすい初夏の時期は自然の中にも彩りがあふれ、さまざまな花が次々と見頃を迎えますよね。
今回は、5月から6月にかけて楽しめる花を中心に、初夏を代表する美しい花々をご紹介します。
お散歩の途中や旅行先で出会えるかもしれないので、ぜひチェックしてみてくださいね。
アジサイ（あじさい）
梅雨の風物詩としておなじみのアジサイは、6月〜7月が見頃。
雨に濡れるとさらに色味が深まり、幻想的な雰囲気を楽しめますよね。
写真を撮るにもぴったりの花です。
タチアオイ（葵）
茎がまっすぐ高く伸びて咲くタチアオイは5月から8月と花期が長く、道沿いでもよく目にしますよね。
赤やピンクなど華やかな色が多く、初夏らしさを演出してくれます。
あやめ（菖蒲）
端午の節句にちなんでも知られるあやめは、4月下旬〜5月に見頃を迎えます。
凛とした佇まいが美しく、和の庭園によく合いますよね。
アガパンサス
細く長い茎の先に青や白の花が集まって咲くアガパンサスは、6月〜8月に開花します。
すっきりとした姿が涼しげで、夏の入り口にぴったりの花ですね。
くちなし
強い香りで人を惹きつけるくちなしの花は、6月〜7月に咲きます。
特に6月は最盛期で、白く清楚な花姿がとても印象的ですよね。
ハマナス
野性味あふれるハマナスは、5月〜8月が開花期。
海辺や砂地でも育つ強さを持ちながら、どこか可憐さもある不思議な魅力の花です。
シバザクラ（芝桜）
地面いっぱいに広がる芝桜は、4月〜5月にピークを迎えます。
ピンクや白、紫などが一面に広がる様子はまるで花のじゅうたんのようで、春から初夏の名物ですよね。
ヤマボウシ
5月ごろに白っぽい花を咲かせるヤマボウシは、秋には実も楽しめる庭木として人気。
ナチュラルな雰囲気で、どんな庭にもなじみやすいんですよね。
ビバーナム（スノーボール）
名前の通り、雪玉のようにふわっと咲くビバーナムは、5月〜6月が見頃。
洋風ガーデンに映える清楚な白い花が魅力です。
サツキ
ツツジの仲間であるサツキは、5月〜6月に咲きます。
日本庭園や鉢植えでもよく見かける花で、昔から親しまれている初夏の定番ですよね。
テッセン（クレマチス）
つるを伸ばして咲くテッセンは、5月〜7月が開花時期。
アーチやフェンスに絡ませて楽しむと、とても華やかな雰囲気になります。
ホタルブクロ
釣り鐘のような花が特徴のホタルブクロは、6月〜7月にかけて開花。
名前の響きからも、どこか懐かしさを感じる花ですよね。
エニシダ
黄色く明るい花をたくさん咲かせるエニシダは、4月〜6月が見頃。
ガーデニングにも人気で、花束にしてもかわいらしい印象です。
エルダーフラワー
ハーブとしても知られるエルダーフラワーは、5月〜6月に咲きます。
日本でも見かけることが増えていて、花だけでなくお茶やシロップにも使われる万能植物です。
バラ
言わずと知れた花の女王、バラは5月〜11月までと開花期間が長いのが特徴。
中でも5月〜6月は春バラの最盛期で、各地のバラ園も見頃を迎えますよね。
ナスタチウム
オレンジや赤の花が特徴的なナスタチウムは、5月〜11月と長く楽しめる花。
葉も花も食べられるという、ちょっとユニークな性質を持っています。
芍薬（シャクヤク）
大輪でふんわり咲く芍薬は、5月〜6月にかけてが見頃。
「立てば芍薬」といわれるように、姿勢のよい美しさで人気の花ですよね。
ニゲラ
糸のような葉と独特の花形が目を引くニゲラは、4月〜7月に開花。
英語名では“Love-in-a-mist”と呼ばれるほど、繊細でロマンチックな花です。
デルフィニウム
空に向かってすらりと伸びる姿が印象的なデルフィニウムは、5月〜6月が見頃。
青や紫のグラデーションが涼しげで、初夏の庭をすっきり爽やかに彩ってくれます。
俳句にも登場する「初夏」──言葉で感じる季節の息吹
「初夏」という言葉、日常でもよく耳にしますが、実は俳句の世界では夏を代表する季語のひとつとしても知られているんですよね。
たとえば、松尾芭蕉が残した一句、「暫時は滝に籠るや夏の初」。この句からは、涼を求めて滝のそばでひとときを過ごす情景が目に浮かびます。
また、原石鼎による「初夏や蝶に眼やれば近き山」という句も、まさにその季節の静けさや、蝶の舞うやわらかな時間が感じられますよね。
俳句における季語「初夏」は単なる時期の名前というよりも、その時期特有の空気感や情緒、自然との向き合い方までも表現する言葉。
短い句の中に、季節を生きる感覚がぎゅっと詰め込まれているんです。
まとめ。「初夏」の意味を知ると、季節がもっと身近に
5月〜6月にかけての季節には「初夏」「立夏」「晩春」など似た言葉が多くて、「この時期って結局どれが正しいの？」と戸惑うこともありますよね。
「初夏」という言葉は旧暦では4月ごろを指しており、現代の暦ではおおむね5月上旬〜6月上旬を指すとされています。
ちょうど、春の終わりと夏の始まりがゆるやかに交わるタイミングなんですね。
ただ、最近では5月でも真夏のように暑い日があったりして、「これが“初夏”なの？」と疑いたくなることもあります。でも本来の初夏は、空気が澄んでいて湿度も低め、1年の中でも過ごしやすくて心地よい季節なんですよ。
今回ご紹介したように、「初夏」は決して曖昧な言葉ではなく、しっかりとした季節感や文化的背景を持った表現です。
なんとなく使っていた方も、「ああ、そういう意味だったのか」と新たな気づきがあったかもしれませんね。
こういった季節の言葉にちょっと詳しくなるだけで、日常の会話や文章にも奥行きが出ますし、ちょっとした知識として話題にもなりますよね。
今年の初夏は、ただの“暑くなる前の季節”として過ごすのではなく、言葉の背景や文化も味わいながら楽しんでみてはいかがでしょうか？
